2023/12/26(火) 12:53:29 QNP4Vrrw [Android]
途端、笑顔が消えた。
ごめん、新品は高くて…
娘は納得しなかった。
普通新品だよね。中古とかありえない。
妻を見ると震えていた。
何も言えなかった。
中古ならいらない。
うちって新品も買えないほど貧乏なんだ。
最悪。
その言葉を聞いた時、気付けば娘の頬をぶっていた。
反射的なことで、やってしまった後でハッとし後悔した。
娘は驚き、私をキッと睨み、立ち上がるとゲーム機の箱を蹴ってリビングから出て行った
私は何もできず、時が止まったかのようにしばらく立ち尽くして呆然としていた。
嗚咽が聞こえて振り返ると妻が泣いていた。
私には何もできなかった。
…何も。
今も娘に手を上げてしまったことは後悔している。
でも、どうすれば良かったのか分からない。
娘が不憫なのも、うちが貧乏なのも、政治のせいにでもすればいいのだろうか。
現実に出来たのは、妻を慰め、酒を飲むことぐらいだった。