かには道端の草を見てぼんやり呟いた。「草ってさ、何も考えずに生えてていいよな〜。」

キスイがピクリと反応する。「は？ 何も考えてねぇわけねぇだろ。」

「いや、考えてねえだろ。」

キスイは突然拳を握りしめ、叫んだ。

「ハードペイン！！」

そのまま横にいたチャッピーに渾身のアッパーを食らわせる。チャッピーは派手に吹っ飛び、地面に転がった。「なんで！？ 俺関係ないだろ！！」

かには絶句した。「……お前、草の話どこ行った？」

キスイは肩で息をしながら言う。「草は考えてる。お前よりよっぽど計画的に生きてる。」

「いや、なんでそこでチャッピー殴った？」

「草は誰も殴らねぇ。お前も草を見習え。」

「どの口が言ってんだ！！」かには頭を抱えた。

チャッピーは地面に倒れたまま、「痛みが……深い……」と震えていた。