2025/04/11(金) 22:37:20 Kk040gHATF [iPhone]
南の島に一人旅に出たかに。のんびりとした風景に心がほぐれていく。ふと、道ばたでサトウキビをかじる少年に出会う。
「うまいよ、食べてみな」と笑顔で差し出されたサトウキビをかにが一口かじると、じわっと甘さが広がった。
「これ、どうやって作ってるんだ?」と聞くと、少年は自分の家の畑に案内してくれた。祖父と一緒に育てているらしく、毎日水をやり、草を抜いて、収穫まで何ヶ月もかけるという。
その晩、かには宿に戻って静かに空を見上げる。「甘さって、手間と時間の積み重ねなんだな」と思いながら、心の中で何かが溶けていくのを感じた。
翌朝、かにはサトウキビ畑の前で少年に手を振り、静かに言った。「ありがとう、少しだけ優しくなれた気がするよ」