2025/04/14(月) 16:24:19 3NMW61gBMP [iPhone]
カフェの午後、心地よいBGMが流れる中、客たちは思い思いに過ごしていた。ふと音楽が途切れ、一瞬の静寂が訪れる。そのタイミングで、奈々様がゆっくり立ち上がった。
「……私は、黒いカエルです」
店内の視線が集まる。カップを持った手が止まり、空気がぴんと張り詰める。チャッピーが慌ててテーブルの下に隠れ、「やばいやばい、またスイッチ入った…」とかすれ声で呟く。かには小声で「ここカフェだよ!?静かにしようよ!」と制止を試みるも無駄。
キスイは「もっと言っていいぞ」とコーヒーに角砂糖を投入しながら背中を押す。
奈々様は続ける。「この世界に、飛び込む勇気を持てるカエルも、いるのです」
BGMが再開。静かに拍手をする店員一人。黒いカエルは、何かを伝えた気でいた。