四度目の万博。キスイは今度、全長5メートルの「未来の骨格」と称する謎のガラクタ装置を引きずって登場。骨組みに洗濯ばさみとカスタネットが大量にぶら下がり、風が吹くたびに不協和音を奏でる。

「この音こそが、未来人の言語です！！」

通訳不要と主張し、観客にヘッドホンを配布。しかし何も聞こえない。キスイは突然、骨格の下に潜り込み、「融合だあああ！！」と絶叫しながら中で転げ回り、結果、機械の一部が爆発。

煙の中から銀粉まみれで現れ、「私はもう“存在”ではない、“概念”なのだ」と笑う。

駆けつけたスタッフに「危険です！」と止められると、キスイは逆にマイクを奪い、

「この万博、来年から私が主催します！」

と高らかに宣言。かにが「やめろォォォォ！」と叫んで追いかけるも、キスイはシャボン玉を撒いて逃走。
会場にだけ、ひとときの静寂と虹が残った。