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と!小さき一歩(全5話)
1
虎猿
2025/04/23(水) 11:40:03 OrhBXcQBza [iPhone]
第1話:最初の音


キスイは道端の小石を踏んだ。
その音がやけに響いた。「パァン」
空がひび割れた。木が逆立ちした。通り過ぎた猫が三回瞬きしてから喋った。
「それが第一歩だったのか?」
キスイは小さく頷いた。「たぶんね」
音は地面に染みこみ、世界にジワジワと奇妙な変化を与えていく。
キスイの靴底から、光が漏れていた。
2
虎猿
2025/04/23(水) 11:54:42 Llo2FNuXZE[iPhone]
第2話:扉と声


踏んだ小石が消えていた。代わりに小さな扉が地面にできていた。
「こんにちは」
扉の奥から声がした。子どものようで老人のような、割り切れない響き。
キスイは指先でその扉をノックする。
「パァン」
また音が響いた。今度は彼の手の甲から鳥が生えた。
「次、どうする?」

3
匿名動ナビファン
2025/04/23(水) 12:06:26 aXzCOISTJe[Android]
小石を踏んで「パァン!」
になんか笑ってしまった
4
虎猿
2025/04/23(水) 12:11:20 JQLIrbBJHK[iPhone]
第3話:奈々様の一歩


湖に似た部屋で、奈々様が立っていた。天井は水でできている。魚が泳いでいる。
「来たな」
キスイが現れた。手の甲の鳥がいなくなっていた。代わりに目が三つになっていた。
「お前は踏むべきか、踏まざるべきか」
奈々様は答えない。そっと足元の花を踏む。
その瞬間、壁が裏返り、外が中になった。
奈々様の足元に「正解」と書かれたメモが落ちてくる。

5
虎猿
2025/04/23(水) 12:11:59 JQLIrbBJHK[iPhone]
第4話:混線の部屋


チャッピーが「なんか呼ばれた気がした!」と叫びながら空間を破って登場。
後ろから沢村俊哉がパラグライダーで突っ込む。
「どけぇ!!この部屋は俺が定義する!!!」
続いてシエルがソファごと滑ってくる。「また意味のない騒ぎだな」
部屋の床に、無数の“足跡”だけが残っていた。誰のでもない。だがすべてが“小さな一歩”。
キスイが呟いた。「誰が最初の一歩を踏んだんだ?」
全員が黙る。

6
虎猿
2025/04/23(水) 12:12:39 JQLIrbBJHK[iPhone]
第5話:無音の一歩


音が消えた。動きも、重力も、名前も。
それでも、キスイは歩いていた。
足が地面に触れたとき、何も起きないことが起きた。
世界が喜んだ。
「小さき一歩」とは、変化ではなく、“観測されない変化”だった。
奈々様もチャッピーも、誰もそこにはいない。
キスイだけが、“なかった一歩”を踏み続ける。

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