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アガサクリスティのアクロイド殺し読んでるんだが~叙述トリック
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匿名動ナビファン
2026/06/10(水) 00:44:16 x2IzDD1FvV [Windows]
叙述トリックに定評があるアガサ・クリスティーの「アクロイド殺し」。叙述トリックってのは、読者の思い込みを利用したミスリードトリック。例えば擬人法で犬やロボを人間と思わせたり、並行して描かれていた物語が実は過去と現在の時間を隔てていたものだったり。
読む前に「この書き方は許されない」とか批評されていたから、断定された出来事が実は語り手の思い込みである事を利用したトリックではないかと思い、物語冒頭で語り手であるシェパード医師が死亡を確認したフェラーズ夫人が実は存命なのではないか?と思ったが、名探偵のポアロがシェパード医師に「本当に私と協力してこの事件を解決していただけますか?」と内々に申し出た所でピンときた。犯人は語り手であるシェパード医師本人かもしれない。アルキュール・ポアロはシャーロック・ホームズと並ぶ名探偵であり、人身掌握や心理戦の心得もある。つまり、本当の敵というのは出来るだけ身近に置きたいと思うはず。だから信頼してともに捜査をするふりをしているのかもしれない。ポアロがしきりにペイトン大尉を犯人だと決めつけているのも名探偵らしくない。
あるいは、このポアロが偽物で、偽ポアロが犯人か
2
匿名動ナビファン
2026/06/10(水) 01:58:18 x2IzDD1FvV[Windows]
火曜日の朝早く、アクロイド夫人からの往診の依頼があった。急を要することのように思われたので、私は重体の夫人を目にすることになるのを覚悟しながら、急いで屋敷に駆けつけた。
 夫人はベッドの中にいた。医者を呼び出した以上、それが礼儀だと考え、譲歩したのだ。彼女は骨ばった手をわたしに差しのべ、ベッドわきの椅子を示した。
「さて、アクロイド夫人」わたしはいった。「どうなさったのですか?」
私は主治医に期待されている、見せかけだけの思いやりを込めてたずねた。
「わたし、まいってしまって」夫人は弱々しい声でいった。「気力がすっかり萎えてしまいましたの。可哀想なロジャーの死のショックのせいですわ。渦中にあるときは実感がわかない、とよくいいますでしょう。あとになって、こたえているんですわ」
 残念なことに、職業上、医者は本心を口に出せないことがある。
「くだらん!」と一喝できるなら、何を差し出しても惜しくなかっただろう。
だが、その代わりに、私は強壮剤を勧めた。アクロイド夫人はそれを飲んだ。これで駆け引きのゲームは、一手進んだようだった。一瞬たりとも、アクロイドの死がもたらしたショックのせいで、往診を頼まれたとは信じていなかった。しかし、夫人はどんな話をするにも、単刀直入に切り出すことの出来ない人間だった。常に、回りくどいやり方で目的に近づいていくのだ。どうして呼びつけられたのだろう、と私は首を傾げていた。
「それで、あの騒ぎですけど——きのうの」と患者は続けた。
私がそれで察してくれると言わんばかりに、夫人は言葉を切った。

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匿名動ナビファン
2026/06/10(水) 02:18:36 x2IzDD1FvV[Windows]
 夫人が言葉を切ったので、わたしはいった。「そうでしょうとも」何が問題なのか、少しずつ分かりかけてきた。
「わたしが義務を果たしていないなどと、誰にもいわせません」夫人は言葉を続けた。
「ラグラン警部も心から満足なさっていると思います。それなのに、あの外国人の成り上がり物に騒ぎ立てられるなんて、心外ですわ。外見だって、ひどく滑稽じゃありませんか——まるで風刺劇に登場するおかしなフランス人そっくりで

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匿名動ナビファン
2026/06/10(水) 02:43:23 x2IzDD1FvV[Windows]
 いつものように、アクロイド夫人はいきなりわき道にそれた。
「使用人というのは、まったく厄介なものです。噂話をして、内輪であれこれいいあって。それが外に出て広まって——たいてい、根も葉もないことばかりなんですけど」
「使用人が噂をしているんですか?」わたしは質問した。「何についてですか?」
 アクロイド夫人は刺すような視線を投げつけた。わたしはたじろいだ。
「先生なら、ご存じのはずですわ。しじゅう

5
匿名動ナビファン
2026/06/10(水) 02:51:47 x2IzDD1FvV[Windows]
「もしわたしがあなたでしたら、アクロイド夫人」わたしは無愛想にいった。「洗いざらいしゃべって心を軽くしますよ」
 彼女は叫び声をあげた。
「まあ、先生ったら!どうしてそんなにぶしつけなことをおっしゃるんでしょう。まるでわたしが——何かを——でも、わたし、なにもかも簡単に説明できますのよ」
「では、そうなさってみては?」わたしは勧めた。
 夫人はフリルのついたハンカチをとりだし、涙ぐんだ。
「先生、

6
匿名動ナビファン
2026/06/10(水) 03:01:18 x2IzDD1FvV[Windows]
「なるほど。で、その請求書が?」わたしはうながすようにいった。
「あのいやらしい請求書。中にはロジャーに見せたくないようなものもありました。男性には理解できないものですから。ロジャーはそんなものは必要ない、といったでしょう。それに、もちろん、請求書というのはすぐにたまって、もう本当に、次から次へと送られてくるんですの——」
 夫人はわたしを訴えるように見つめた。まるでこの驚くべきからくりのことで同

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